4月ごろって、「驚くほど仕事ができるようになる」とか「アタマの整理術」といったテーマの本が多く出てくる。
新入社員とか、新しい部署に配属されたサラリーマンの「よし!これまでとは違う、デキる社員を目指すぞ!!」という意気込みが蔓延している頃だ。
で、出来の悪い私は、「〇〇術」「デキルようになる」といった、新聞2面下の新刊広告コピーにつられて、ほぼ毎年のようにネットでポチリをしてしまう。
4月に購入したにもかかわらず、ようやく最近読み終えた。
【佐藤オオキのスピード仕事術】 佐藤オオキ
いい本だと思う。
普段からデキている人がそのコツを書くわけだから、いいことが書いてある。
世界から注目されるデザイナー佐藤オオキさんの仕事術。
わたしは恥ずかしながら彼を知らず、タイトルだけでポチっとしていた。
裏返してもカフェラテが入っているように見えるデザインのマグカップや、断面が花の形をしたお箸など、驚きのデザインを制作するそう。
国内外、常に400以上のプロジェクトを抱えているという佐藤さんの「仕事のこなし方」が書かれてある。
- 速さより重要なのは同時処理能力
- 仕事をやりかけのまま放置しない
- 「とりあえず会って話す」は非効率
- 着地点が見えないままの仕事はスピードもクオリティも高めることが望めない
- できない、を言わない
- 納期よりも早めに出す
まさにその通り。
ホントに。
ただ、「速さより重要なのは同時処理能力」の項目で、力尽きた。
そりゃそうよ。同時処理能力が高いほうがいいわさ。
パソコンだってCPUの能力が高いほうが、何でも同時に素早くこなしてしまう。
でもCPUは、パソコン本体を替えないとダメでしょ。
わたしのアタマを、デキるひとのアタマに変えてもらわないと、できないじゃん!
と、一気に脳みそがクローズしてしまい、本を閉じたのでした。
あ、もちろんそのあと読みましたが、いいこと書いていますよ。特に、将来の可能性を秘める若い方にはおすすめ。鉄は熱いうちに打て!
50過ぎのポンコツパソコンには…と感じた本でした。
つづいて。
こちらも数ページで力尽きた本。
【すごいメモ。】 小西利行
メモのとり方ひとつで、あらゆる方向から考え、新しいアイデアを出すヒントにすることができる。売れているようです。
いろんな場面でのメモとして、
- こんがらがった情報から答えが見つかる、そのままプレゼンできる「つなぎメモ」
- 逆から考えて強いアイデアを生み出す、イタズラ思考術「あまのじゃくメモ」
- たった1秒で読みたい情報をつくる。人に伝わるメモ術「見出しメモ」
などなど。
こちらも、「あたしが読んでもダメでしょ。」だった。
わたしのメモは、字が汚く、あとで読み返せないことが多い。おまけに書くとき漢字が思い出せなくてワンテンポ遅れ。
メモというのは、事象やインタビューを0コンマの間合いで端的にまとめ、文字化するという作業だから、CPUが高いか低いかの差がおおきい。
よく、デスクの上とノートとその人のアタマの中は同じ、っていわれますが、全部ぐちゃぐちゃなわたしには、無理無理・・・・
でも、ひとつ、おっっとひざを打ったものがあった。
「飲み会スリーメモ」という。
上司とかお客さんの接待などで飲み会に行ったとき、相手が話した内容を3つメモしておこう、というもの。後日、「〇〇さんからご教示いただいた、◆◆という言葉は、今後の私の指針とします」とかなんとか書いてお礼状を送ったりすると、おぼえめでたくなること間違いなし、だそう。
これくらいは使えるか。
酔っぱらってなければ。
ともあれ、定年カウントがヒトケタのわたしが読んでもな・・・という本だっただけであり、ベストセラーの良書であることは間違いアリマセン。
とかなんとか後悔しながらも、また来年、キャッチコピーに踊らされてしまうんだろうな。