20166/7
6/5放送のゲストは、
「イノセントデイズ」、映画化もされた「ぼくたちの家族」の著者である、作家の早見和真さんでした。
早水さんは、この春から松山在住。
縁あって宇和島の講演会に招かれた際に初めて愛媛を訪れた後、
もともと印象の良かった愛媛に住もう!と思いつき、早速引越しされたのだとか。
なんと。愛媛県民としては、嬉しい限りです。
そんな早水さんの最新刊は、5月に発売された「小説王」。
鮮やかにデビューしたもののその後パッとしないひとりの小説家と幼なじみの「三流」編集者が、
本が売れないこの時代に起死回生の一打となる作品を誕生させよう、と繰り広げられるドラマが描かれています。
小説家と編集者って。仕事への「熱」って。
一気に読み進めてしまう1冊。
ちなみにこの小説の連載中、早水さんは懸命に淡々と物語を綴っていったという一方で、
担当されている小学館の編集者の方はかなり熱くなっていた、とのこと。
発刊後の書店員さんの評判も高く、注目の作品です!
さて、選ぶのが難しかった!という、早見さんのとっておきの1冊は、
「バラカ」桐野夏生(著)。
震災のため原発4基がすべて爆発。警戒区域で発見された一人の少女を助けることからひろがっていくドラマ。
早水さん曰く、
桐野夏生さんは「悪」を秀逸に描く作家さんですが、
「悪」を描いているというより、人間そのものを丁寧に描いていて、
誰にでもそんな一面がある部分を「悪人」に託して表現している、とのこと。
そして、この作品を読む前と読んだ後では、世界が変わるような感覚だった1冊だそうです。
じっくりと読んでみたいですね。