75年の歴史を刻んだ、松山市湊町の明屋書店本店は、今年2月20日に閉店します。
1/16、たくさんの方の想い出が詰まった店舗について語り合おうと、本店でこの番組の公開録音とトークセッションが行われました。
ゲストは、
明屋書店勤続43年、明屋書店の生き字引 営業本部 外商部 外商統括の德増和秀さん(放送は1/30)
そして、南海放送での読書家といえばこの方、南海放送 代表取締役会長 田中和彦さん(放送は2/6)
そして、事前募集にご応募いただきラジオリスナー代表として出演してもらうことになった ラジオネーム桜うさぎさん(放送は2/13)
の3名。
トークセッションでは、それぞれの想い出が語られ、観覧にきてくださった皆さんも懐かしくうなずいていただきながら、とても楽しい時間を過ごしました。
田中会長は南海放送に入社してから、当時の道後樋又の社屋から大街道まで来て、明屋書店大街道店で本を探して、本店でお目当ての本を買い、市駅から電車で帰宅する、というルーチンができていて、明屋書店には思い入れが深いとのこと。
そして、入社後大街道店に配属だったという徳増さんは、アナウンサーで活躍されていたから田中さんが当時よく来店してくださっていて深く印象に残っていたのだとか。ただ、本を購入するのは本店(市駅に近いからという理由だそうです)と明かされたことは、当時の大街道店スタッフとしては複雑な思いがうかぶ事実だったようです。笑
また、桜うさぎさんは子どもの頃に家族で出かけた際に、よく母親の買い物中にお小遣いを握りしめて、兄妹で本店と近くにあった古書部でかなりの時間を過ごした想い出があるとのこと。
德増さんいわく、やはり、本店とともに街のようすも想い出に語ってくれる方も多いそうで、大街道店や本店のある大街道、銀天街の当時の姿や雰囲気にもふれて、話が盛り上がりました。
長い歴史を刻んだ松山本店、収録が行われた中2階では、本店を訪れた作家先生のサインや想い出の品の数々が展示されています。また、壁には、本店への「ありがとう」メッセージも記入されています。
閉店の日が近づいてきていますが、それまでに皆さんもぜひ明屋書店本店を訪れて、想い出に浸って見てください!
月末から3週にかけて、公開録音のゲストの放送がありますので、そちらもお楽しみに。

1/23放送のゲストは、今年の松山青年会議所 理事長 河野公宏さん でした。
第70代の理事長となった河野さん。つまり、ことしは松山青年会議所が70周年を迎える年だそうで、忙しい1年になりそうです。
今回ご紹介いただいた1冊は、『地上最強の商人』日本経営合理化協会出版局 オグ・マンディーノ/著。
河野さんが29歳の時に、ある方が贈ってくださった本で、この本を読んだことがきっかけで様々な価値観が変わり、業績も良くなり、自分を取り巻く周りの人も変わってきたそうです。
本をいただいた時のアドバイスは、「毎日読めよ。」だったそうで。実際に続けられる人は多くないようなのですが、河野さんは毎日読んだと言います。
毎日読むことで達成感が得られるし、気がつけば自分のベースができて、メンタル管理もしやすくなって、もうお守りのような本です、とのこと。
タイトルからすると経営者向けかなと思いがちですが、メンタルを管理する、対人関係をみつめる内容が主なので、どなたにも手にとっていただきたい1冊です。

毎月第3週は、松山おはなしの会のメンバーの方にご出演いただき、どなたにでも読みやすい、ショートショート作品を朗読していただいております。
1/16放送にご出演いただいたのは、松山おはなしの会 会長 光藤由美子さんでした。
ご紹介いただいたのは、松山市出身のショートショート作家 田丸雅智さんの『バルーンケーキ』(潮出版社 田丸雅智著『オバペディア』収録)。
主人公は、小さな町のケーキ職人を父にもつ男。小さい頃から、ケーキで幸せを届けるケーキ職人に憧れ、父親の背中を追う息子は、究極のスポンジを作りを試みるという物語です。
光藤さんいわく、とても温かい気持ちになる物語で、おはなしの展開の流れが「むかしばなし」に似ていて、誰にでも読みやすい作品、とのこと。
読めば、こんな夢のあるケーキ屋さんがあれば!「バルーンケーキ」でなくとも、いますぐふわふわのとびきり美味しいケーキが食べたい!と思うこと間違いなし。
全編の物語を、光藤さんの朗読でお楽しみください。
(※近日中に音源をアップします。)

毎月第2週は、児童生徒学生の方からその世代の皆さんへのおすすめ本をご紹介しています。1/9の放送のゲストは、松山工業高校 情報電子科 1年生 松野京介さんでした。
ものづくりに興味があり、工業高校に進学したという松野さん。
好奇心も旺盛で、なんでも体験してみよう、と学校の防災リーダーの活動も頑張っています。
そんな松野さんのおすすめは、『キケン』KADOKAWA 有川浩/著。
これは、ある工科大学のとあるサークルに所属する理系男子たちの物語。
成南電気工科大学の「機械制御研究部」、略して「機研(キケン)」。実は、犯罪スレスレの実験や破壊的行為の数々から、「キケン=危険」と恐れられているサークルです。
普通では予想できないことが起きるドキドキ感、男たちの青春を感じられるワクワク感。特に男子高校生にはたまらない1冊、という松野さんです。
工科大学という舞台に惹かれて読んでみたそうですが、読了後は、自分も大学でなにか面白いことを見つけてみたい!と思うようになったとか。
学生世代のみなさんはもちろん、大人も青春時代を思い出しながら読んでみてはいかがでしょう。

1/2、今年初の放送。2022年もよろしくお願いします。
毎月第1週は学校図書館関係者からのおすすめの1冊をご紹介いただいています。
お話を伺ったのは、荏原小学校 図書館支援員 日浅陽子さん。
おすすめの本は、『わたしとなかよし』瑞雲舎 ナンシー・カールソン/著・中川千尋/訳 でした。
主人公のブタの女の子を通して、自己肯定とは、ということを語りかけてくれる絵本です。
ブタちゃんの素敵な友達、それは「わたし」。
一人でいても、「わたし」のために面白い本を読み、毎日歯磨きをして、身体をきれいにして、おいしいごはんも食べて自分を大事にしています。
元気が出ない時は楽しいことを探して元気づけ、失敗した特は次は大丈夫!と「わたし」を励まします。
そのままの自分を認めて、大事にする。大切なことだけど、なかなかできない時もあります。そんな時にぜひページを開いてみてほしい本です。
日浅さんは、子どもたちに小さい頃から何度も読んであげたい1冊!と話します。
また、受験シーズンを迎えて頑張っている受験生に向けて、もし不安に苛まれてしまったら、この絵本を読んで、少し気を楽にして「大丈夫」と思ってほしい、とのこと。
「自分を信じる」。大切です!
