毎月第3週は、松山おはなしの会のメンバーの方にご出演いただき、
どなたにでも読みやすい、ショートショート作品を朗読していただいています。
12月20日のご出演は、松山おはなしの会 坂本 早苗さん でした。
学生時代、司書教諭の資格を取っていたということもあり、以前は地元の図書館で仕事をしていていて、退職後の現在も週に3〜4冊の本を読むという、生粋の「本好き」でいらっしゃいます。
今回ご紹介いただくショートショートは、
2019年 第16回坊ちゃん文学賞 佳作 「レトルト彼」霜月 透子/著。
浴槽で36度まで温めると出来上がる「レトルト彼」。
「甘口」の「彼」、「辛口」の「彼」、「レトルト彼」とは一体どんなものなのか。
この発想からして、面白い物語です!
坂本さんは、これは風刺ものかな、と思ったとのことで、よくよく読んでみると考えさせられるような部分もありますが、ショートショートらしくさらっと読めて楽しめる作品となっています。
番組では冒頭の部分の紹介だけでしたが、続きを坂本さんの朗読でお楽しみください。

12/13放送のゲストは、
愛媛県立医療技術大学 看護学科1年生 光田 奈月葉さん でした。
赤ちゃんが大好きで、病院で「おめでとう」と言える瞬間に立ち会える現場に憧れて、現在助産師さんを目指して学んでいるそうです。
今回は、大学で行われた書評合戦「ビブリオバトル」で優秀な成績を修めたとのことで、その時に紹介した本をおすすめしていただきました。
その本は、『夢をかなえるゾウ』文響社 水野敬也/著。
「夢をかなえる」ことに向けて、物語形式で堅苦しくなく綴られているので、高校生、大学生にもたいへん人気の高い自己啓発本です。
光田さんは、高校時代に読んだそうで、当時、毎日部活や勉強が忙しく心が行き詰っていた時に、「その日頑張れた自分を褒める」という言葉を目にして、頑張りすぎないで自分を肯定してあげてもいいのかな、と励まされたんだとか。
心に余裕がなくなっている時にぜひ読んでいただきたい本です、とのこと。
主人公を導く、ゾウの神様“ガネーシャ”の言葉、皆さんもぜひ側に置いて読み返してみてください。

毎月第1週目は学校図書館関係者からのおすすめをお送りしています。
12月6日放送のご出演は、愛媛県立松山西中等教育学校 図書館司書 小南 静さん でした。
おすすめいただいたのは、
『ナニワ・モンスター』新潮社 海堂尊/著。
新型インフルエンザウィルスが浪速地方で発生するというお話で、2009年~2010年に書かれたものですが、ぜひ今、改めて読んでいただきたい1冊。
ウィルスが人為的にばら撒かれたのではないかというミステリー要素と、当時の社会問題に対しても振り返ることができるような作品です。
医師でもある著者の海堂尊さんは、チーム・バチスタなどで知られるメディカル・エンターテイメント作家ですが、
最新作『コロナ黙示録』では、新型コロナウイルスのパンデミックで混乱する医療現場や官邸が描かれていて、こちらも、今まさに読んでいただきたい作品。
海堂さんファンの方が注目している「桜ノ宮サーガ」と呼ばれている、過去の作品の登場人物が新しい作品にも登場するというクロスオーバーが、「コロナ黙示録」でも存分に楽しめます。
「チーム・バチスタ」、「ジェネラルルージュ」、そして「ナニワ・モンスター」に登場する先生方の「今」が描かれていて、物語の面白さはもちろん、海堂さんファンにはたまらない作品です。
「ナニワ・モンスター」、「コロナ黙示録」、ぜひ両方とも読破してみてください。
そして「チーム・バチスタ」シリーズ作品もひととおりどうぞ。

11/29放送のゲストは、
ピラティス×パーソナルトレーニングESNA 代表 中川陸さんでした。
学生時代はボディビルの筋肉づくりに夢中だったという中川さん。ある日、先輩に誘われてピラティスを体験したところ、思うようにできず、これまでの身体づくりを見直すことになったんだとか。
それからピラティスにはまって、トレーナーの資格を取り、ピラティスを多くの人に知ってもらいたいと教室を主宰しているほか、
美味しいプロテインフードが食べられるキッチンカー、マッスルキッチンのスタッフとしても活躍しています。
今回、中川さんがおすすめしてくれた本は、
『人財を生み出し続ける「村創り」のススメ』造形社 富田英太/著。
経営コンサルタントで、様々な店舗の売上を改善してきた黒字化経営のスペシャリストである著者の、経営に関するハウツー本です。
まず自分の「夢」をはっきりさせるとことから始めて、具体的にどう行動していくかが解説されているので、経営者やそれを目指す人だけでなく、今、夢を探しているような人にもおすすめ。
ぜひ手に取ってみてください。

11/22放送のゲストは、ミスマガジン2020 ミスヤングマガジンの後藤真桜さんでした。
ミスマガジンといえば、斉藤由貴さん、安田美沙子さん、北乃きいさんなど、数々の女優・タレントなどを輩出しているグラビアミスコンテスト。
今年のコンテストで、「ミスヤングマガジン」に輝いたのが、大分出身、現在松山在住の後藤さん。
来年のミスマガジン発表まで、ヤングマガジンのグラビアを度々飾ることになるので、要注目です!
将来は、モデルだけでなくマルチな活躍をしている憧れの玉城ティナさんのようになりたいとのことで、愛媛から羽ばたいての活躍も楽しみですね。
そんな後藤さんのおすすめ本は、
『無一文からのドリーム』宝島社 ラファエル/著。
YouTuberのラファエルさんの波乱万丈の半生が描かれています。
後藤さんは、華やかなYouTuberのイメージのあるラファエルさんだけど、この本を読むと、人と比べてしまったりつらいことがあっても、もっと厳しい状況から昇りつめた人がいるから自分はまだ恵まれている、まだ頑張れる、と思えるんだとか。
YouTubeをあまり見ない人にも読みやすくておすすめです。
ぜひ手に取ってみてください
。
毎月第3週は、松山おはなしの会のメンバーの方にご出演いただき、
どなたにでも読みやすい、ショートショート作品を朗読していただいています。
11月15日のご出演は、松山おはなしの会 石丸 世志さん でした。
石丸さんは、おはなしボランティアだけでなく、愛媛県女性対策協議会の常任理事を務めるなど、様々なボランティア活動を積極的に進めていらっしゃるそうです。
そんな石丸さんに今回朗読していただいた作品は、
2019年 第16回坊ちゃん文学賞 佳作 「プリンター」松野 志部彦/著。
どんなおもちゃより「プリンター」が好き!かっこいい!と思っている子どもが主人公のショートショートです。
成長して結婚して家族が増える・・温かみを感じさせる文章が心地良い作品ですが、ショートショートらしい不思議な世界観も印象的です。
石丸さんも、読んでいて温かな温度を感じられる表現がすごく好きでした、とのこと。
石丸さんの朗読で、その温かみを感じてみてください。

11/8放送のゲストは、久枝小学校 4年生 生峰颯介さん でした。
大好きな「コロコロコミック」を買いに行く時に、いつも本屋さんの好きなコーナーを回って、別の本も買ってもらうのを楽しみにしているという生峰さん。
紹介してくれたおすすめ本は、
『わけあって絶滅しました。』ダイヤモンド社 今泉忠明/監修 丸山貴史/著。
恐竜などの絶滅してしまった生き物がなぜ絶滅してしまったのかが明かされている1冊。
他の絶滅動物の本を読んで面白かったので、この本にも興味を持ったそうなんですが、
「どの生物が印象に残った?」と質問すると、「やさしすぎて絶滅しちゃったステラーカイギュウとか、のろますぎたドードーとか・・」と、持参してくれた本を開かずともスラスラと生き物の名前を挙げてくれて、本当にこの本が好きなんだ!と感じさせてくれました。
絶滅した生き物が自らを語る、というスタイルも面白くて、とっても読みやすいです。
大人もこどもも楽しめる絶滅図鑑。
ぜひ手にとってみてください。

毎月第1週目は学校図書館関係者からのおすすめをお送りしています。
11月1日放送のご出演は、愛媛県立松山西中等教育学校 図書館司書 小南 静さん でした。
読書の秋、学校でも読書週間を設け、図書委員さんが中心となって読書推進を進めているそうです。
前期3年生は各クラスでどれだけの読書量があったかを競うレースを行ったそうで、コロナ禍で行事が縮小されがちな今年度、なにかで盛り上がりたい!と生徒側からの提案で企画されたそうです。
ぜひぜひ盛り上がっていただきたいです!
さて、今回ご紹介いただいたおすすめの本は、
『ホワット・イフ? Q1 野球のボールを光速で投げたらどうなるか』早川書房 ランドール・マンロー/著。
元NASAの研究者である著者が、サイトに投稿された質問に答えていく内容をまとめた本なのですが、読書芸人として知られるカズレーザーさんが「すげー頭のいい落語を読んでるかんじ」と絶賛。
あらためて注目されている1冊です。
「地球にいる全員が一斉にレーザーポインターを月に向けたら、月の色は変わるでしょうか?」
「ヨーダははどれぐらいのフォースを出すか?」
さまざまな質問に対して、科学的に、いたって真面目に検証論を披露しています。
マンガやアニメ、ゲームを科学的に検証する『空想科学読本』という、子どもたちに大人気の日本の類書もありますが、
『ホワット・イフ?』は、より日常生活に近く、興味の幅が広がる内容なのがおすすめ!とのこと。
科学好きのこども達、むしろ苦手なこども達、どちらも満足できる内容。
面白い本を探している特に小中高校生の皆さん、必読です。

10/25放送のゲストは、松山市三津にあるテイクアウトコーヒーショップ
イコイコーヒーの 中島里和さんでした。
中島さんは大の読書好きで、特に好きなジャンルは文化人類学に関するものや食文化に関するものだそう。
なかでもおすすめなのが今回のご紹介本、
『幻のアフリカ納豆を追え! そして現れた〈サピエンス納豆〉』新潮社 高野秀行/著。
もともと著者の高野秀行さんが綴る「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」作品が大好きなんだとか。
この本の前には、ミャンマーでであった納豆卵かけご飯に衝撃を受けて、納豆からアジアと日本の歴史にまでたどり着く『謎のアジア納豆 – そして帰ってきた日本納豆』を発売されています。
その後、今度はアフリカに納豆があるという話を聞きつけ、IS出没地域から南北軍事境界線という危険地帯まで幻の納豆を追い求めるノンフィクションがこの作品です。
日本独特の食文化と思っていた「納豆」が、世界の辺境で愛され、その土地の食文化に深く関わっているという深い内容を、声を出して笑ってしまうような流れで描かれているところが抜群に面白いんだそうです。
ぜひ手にとってみてください!

毎月第3週は、松山おはなしの会のメンバーの方にご出演いただき、
どなたにでも読みやすい、ショートショート作品を朗読していただいています。
10月18日のご出演は、松山おはなしの会 玉井 敦子さん でした。
今回朗読していただいた作品は、
2019年 第16回坊ちゃん文学賞 佳作 「今夜だけスーパースター」草間 小鳥子/著。
デビューして5年が経ち、自らに限界を感じていたミュージシャン「バンジーラビット」。
そんな彼にある夜やってきた「チャンス」とは!?
結末のショートショートらしい「オチ」も楽しんでください。
そして、この作品の著者、草間小鳥子さんはもともと詩人であり、童話作家でもあります。
この度、新詩集が刊行されるそうです。
詩集『あの日、水の森で』 (土曜美術社出版販売) 第27回詩と思想新人賞受賞詩集。
「坊ちゃん文学賞」で松山とご縁ができた作家さんとして、ぜひご注目ください。

