10/16は、ブックマスター 松山市民病院脳神経外科部長の角南典生さんからのおすすめの本のご紹介です。
今回おすすめいただいたのは、
『その女アレックス』(文藝春秋) ピエール・ルメートル/著 橘明美/訳。
2013年イギリス推理作家協会賞を受賞、日本でもミステリーランキングを総なめしている話題の作品です。
看護師として働いている美女アレックス。そのアレックスが誘拐されるところから物語がはじまります。
その誘拐や監禁が残虐で、特に女性が読むには過激すぎる部分もありますが、
読み進めていくと、はまってしまう!
独創的な犯罪小説としては近年稀にみる面白さ、だそうです。
秋の夜長。極上のミステリーなら、一気読みしてしまいそうです。
みなさんもいかがですか。
10/9放送のゲストは、前回に引き続き、人気作家の今野敏さんでした。
次回作のお話など、話が尽きず、おすすめの1冊についてはこの放送でのご紹介となりました。
1週ひっぱりましたが・・今野敏さんのおすすめの1冊は、『QJKJQ』(講談社) 佐藤究(著)。
現在、日本推理作家協会の理事長を務めている今野さん。協会が主催する江戸川乱歩賞の今年の受賞作がこの作品で、選考委員として読んだ時に、恐ろしい才能の作家だと感じそうです。
全員殺人鬼の家庭で育った少女が主人公で、最初は気味の悪い小説だと思っていたところ、物語が進むうちに、一つ一つ襖が空いていくみたいに真相が明らかになっていく、お見事な展開。
理事長としては受賞作が話題になって売れてほしいけれど、作家としては、自分たちの立場が危うくなりそうであまり紹介したくない、今野さん的にはいたしかゆし、だというこの作品。
ぜひ皆さんも読んでみてください。

10/2のゲストは、作家の今野敏さんでした。
今野さんといえば、「隠蔽捜査」シリーズの他、数々の作品が映像化もされている、主に警察小説などでおなじみの作家の先生です。
なんと次回作の取材のために松山を訪れた際に、番組にご出演くださいました!
あの、数々の作品はどんな風に作り上げていっているのか。
最近では起承転結をしっかりとは決めず、トリックの種を少しずつ蒔いて、それが育ったところで後半ひとつずつ刈り取るようにしています、とのこと。
そんなことができるのか、と思ってしまいますが、長年のキャリアからなんとなくそれが見えてくるんだとか。
しかも、犯人を決めずに自分もドキドキ楽しみながら最終回に向かうことも多いそうで。
・・驚くばかりです!
さて、今回松山に訪れたのは、「任侠シリーズ」の新作の取材のため。
昔気質の任侠のみなさんが、何か問題を抱えた組織を立て直す物語。これまで「任侠書房」「任侠学園」「任侠病院」とシリーズが続いています。
実は次のシリーズでは、この物語の任侠の皆さんが、今度は銭湯?風呂?を再建する、と明かしてくれました。
魅力的に描かれる任侠のみなさんのキャラが大人気の作品で、新シリーズも今からとても楽しみですが、
今回の松山と道後温泉の取材がどんな風に作品に活かされるのか!?
待遠しくてたまりません!
と、お話が盛りだくさんになりすぎて、この日はおすすめの1冊をご紹介する時間が・・。
今野敏さんのお話は、2週連続で。

第4週は、明屋書店の書店員さんからのおすすめです。
今回は、明屋書店空港通店の久保田に子さんにお話を伺いました。
久保田さんがおすすめするのは、とってもかわいい装丁の1冊。
『ハリネズミの願い』(新潮社) トーン・テレヘン/著 長山さき/訳 です。
自分のハリがコンプレックスで、寂しがりやなのに臆病で気難しいハリネズミ。
ハリネズミの想像上の個性的な動物たちや、挿絵の可愛らしさの楽しさがある一方、読んでいるうちに、誰もがどこか自分と重なる部分を見つけて、考えさせられたり、励まされたりする物語です。
学生さんから大人まで幅広い層の方に読んでいただきたい作品だそうです。
じっくりと読みたい、そしてかわいい装丁を飾っておきたいような1冊です。

第3週は、ブックマスター 松山市民病院脳神経外科部長 角南典生さんのおすすめ本のご紹介です。
今回ご紹介いただいたのは、『地下鉄(メトロ)に乗って』(講談社) 浅田次郎(著)。
発表されたのは少し前ですが、映画化もされた話題の作品です。
ブックマスター的には、映画よりも本を読んだ方が、より想像力を掻き立てられる物語なんだとか。
主人公が過去と現在を行き来するなかで明らかにされたことは、はたしてよかったのかどうなのか・・。
タイムトラベラーの物語が大好きな角南先生にとっては、たまらない作品だったそうです。
ぜひ、みなさんもチェックしてみてください。
9/11放送のゲストは、河窪建設株式会社 カワクボリフォーム店長の河窪康郎さんでした。
河窪さんは学生時代、図書館の本はほとんど読破、それ以降もかなりの量の本を読んでいる読書家で、読んだ本のジャンルも多岐にわたるそうです。
そんな河窪さんが今回ご紹介いただいたのは、『まんがでわかる7つの習慣』(宝島社) フランクリン・コヴィー・ジャパン/監修。
この、マンガで分かるシリーズは入門書としてとても入りやすく、「7つの習慣」完訳版に物怖じしてしまう人にはぜひ手に取っていただきたい1冊だとか。
自己啓発本はたくさんありますが、何を読めばいいかわからない方にもおすすめです。
ちなみに河窪さんは、この「まんがでわかる7つの習慣」とあわせて、完訳版も読んでらっしゃいました。さすが。
どちらもぜひ明屋書店で、手に取ってみてください。

9/4放送のゲストは、愛媛JAZZネットワーク代表 JAZZミュージシャンの栗田敬子さんでした。
栗田さんがJAZZミュージシャンとして活動を始めて、今年でなんと35周年。(年齢はあまり深く考えないでくださいとのこと。笑)
アニバーサリーイヤーとして、今年は特に精力的にライブをおこなっていらっしゃいます。
個人的に、ライブにもおじゃまさせていただいたのですが、やっぱり素晴らしい!!
栗田さんのアイドルは、現在85歳の現役JAZZピアニストの秋吉敏子さんだそうなのですが、それを超えるお歳までぜひぜひ活動を続けていただいて、愛媛の若手JAZZミュージシャンの憧れで居続けてほしいです。
さて、そんな栗田さんのおすすめの1冊は、『終わった人』(講談社) 内館牧子(著)。
定年を迎える人にまつわるドラマが描かれた作品で、発売後口コミで人気がひろがった話題作です。
自分には定年はないけれど、自分でシャッターを下ろすときがきたら・・と、身につまされるような思いで読み進めたのだとか。
最後まで一気に読めて、夫婦とは、家族とは、ということも考えせられる部分は、若い人にもおすすめ、だそうです。
定年前後の方も、そうでない方も、ぜひ読んでみてください。

第4週は明屋書店の書店員さんのおすすめの1冊のご紹介です。
今回は、SerenDip明屋書店アエル店雑誌担当の大本恵さんにお話を伺いました。
ご紹介いただいたのは、『小説王』(小学館) 早見和真(著)。
今年から松山に引っ越してこられて執筆を続けておられる早水先生。以前この番組にもご登場いただき、気さくにお話ししてくださるとても素敵な方でした!
アエル店にも良く顔を出されていて、書店員の皆さんとも仲良しなんだとか。
その早水先生の「小説王」。
本が書店に並ぶまでに多くの人たちの力が一つになって面白いものが作り上げられることを再認識できる作品で、自分は一冊一冊を大切に、みなさんに面白い本を紹介していきたい、そう思えるような本でした、と書店員さんならではの想いを語っていただきました。
もちろん読んでいくと、小説のなかの編集者、小説家に目がはなせなくなってくるのも、見逃せないポイントです。
ぜひ手に取ってみてください。
第3週は、ブックマスターの松山市民病院脳神経外科部長 角南典生さんからのおすすめの1冊のご紹介です。
今回おすすめいただいたのは、『夏の庭 The friends』(新潮社) 湯本香樹実(著)でした。
3人の少年と、近所に住むおじいさんとのふれあいの物語。
最初は興味本位におじいさんに近づいた少年たちでしたが、忘れられないひと夏の友情が芽生えます。そして、夏の終わりのおじいさんとの別れ。
生まれたものと失われていくもの。
この本を読むと、自分の少年時代のことや、亡くなった身近な人のことを思い出したり、なんだかノスタルジックな気分になるんだとか。
また、ブックマスターは、この物語と井上陽水さんの「少年時代」がリンクしていて、
夏の終わりには、この本を読んで、「少年時代」を聴きたくなるそうです。
皆さんもこの時にこの本を読みたくなる、この曲を聴きたくなる、というものを改めて探してみてください。
8/14のゲストは、株式会社中温(ちゅうおん)で、営業を担当されている有馬賢さんでした。
好きな本の中でもこれは何度でも繰り返し読んでいる、という本が5冊あるそうで、
今回ご紹介いただいたのは、そのうちの1冊、『赤めだか』(扶桑社) 立川談春(著)。
泣いて笑って、人生の教訓も教えてもらえるような内容です。
自宅に置いていたこの本を息子さんが手に取って、これ面白かったね、と話してきた時には、勧めずとも読んでいたこと、内容の素晴らしさを共有できたことがとても嬉しかったそうで。
若い方にもぜひ読んでもらいたい1冊とのことでした。
ぜひ手に取ってみてください。
