フェニックス・インバータ、奇跡の復活。もうひとつの奇跡。
日曜日, 3月 6th, 20111月27日のブログで報告させていただいた、あのインバーターのその後の顛末期。
* インバータとは、充電用にマッキンリーに持参した車用のバッテリーを使って、
家庭用のコンセントが使えるように変換するもの。
これがないと機材の充電がまったくできません。
入山直後に動かなくなったインバーター。
機材の充電ができないため、撮影断念が頭をよぎりましたが、
大山さんが奇跡的に探し出したドライバーのおかげで見事復活。
中央が車用の大容量バッテリー、左に見えているのが分解して修理したインバータ
しかし、本当に応急処置なので充電のたびに、
怪しげな反応・・・。
それでも、がんばって機能してくれていたのですが、
数日後、ついに緑のランプが、ピ・・・ピ・・・プツン・・・と途切れたのです。
ついにご臨終です。
「あー、もうここまでか・・・」
「残りの電気で撮れるまで撮ろう・・・」
なんて、考えてはみたものの、
「いかん、なんとしても直さなければ」
と決意し・・・ではなく、松本さんから、「伊東さん直しましょう!」
と強く言われて、直すことになったのです。
最終的に直すには、回路と回路をつなげる、ハンダ付けしかありません。
しかし、ハンダなんてあるわけないし、ハンダゴテもあるわけないし・・・。
それでどうやってハンダ付けするのか。
ない脳みそを振り絞り、回転の遅い頭を回転させ考えた結論は・・・!?
・・・ここでコマーシャル。
さあ!へっぴり伊東も大好きのアップルサイダーはいかがですか!?
甘いものが大好きなあなた!
あなたのために、ちょっと酸味の効いたアップルサイダー。
さむーい季節に、ホット一息アップルサイダー。
マッキンリーであの松本さんもグビグビ飲んでましたよ!
カロリーが気になるあなたには、カロリーオフのアップルサイダーもあります。
アメリカの母の味、アップルサイダー!
コマーシャル終わり
(テレビ的には、ここで、あざとく30秒くらい前からもう一度繰り返す。)
それでどうやってハンダ付けするのか。
ない脳みそを振り絞り、回転の遅い頭を回転させ考えた結論は・・・!?
へっぴりー伊東が、ない頭でたたき出した答えは!?
なんと!釘を使うこと。(「なん」となんてい言うほど大げさでもないがテレビは、いつも大げさ)
釘を調理用のストーブで真っ赤に熱して、
その熱で、ハンダを溶かし、別の釘をくっつけてしまうというもの。
幸運にも?すっごく安いちゃっちいインバータだったので、ハンダ付けもめっちゃ雑。
こってりとハンダが付いているため、
余分なハンダで、くっつく可能性、大と考えたのです。
釘をペンチでつかみ、ストーブで真っ赤になるまで熱します。
真っ赤に焼けた釘をゆっくりと基盤に近づけます。
・・・ところが・・・
釘は細く、熱がすぐに逃げてしまって、ハンダがうまく溶けないのです。
ハンダが十分に溶けなければ、釘はくっつきません。
もう、これで駄目か・・・。
一度はあきらめかけたへっぴリー伊東。
(すっぐにあきらめるへっぴりー伊東)
しかし松本さんから、
「伊東さん、あきらめてはいけません。
ほかに、何か手立てがあるはずだ・・・。
うーん。
そうだ、それならば、いっそ熱した釘そのものをそのままくっつけてしまったらどうですか?」
へっぴりー伊東は、膝をポンッと叩き、「松本さん、それだ!!」
「そうだったのか。なんでそのことに気がつかなかったんだ。
これまで、俺は、目の前の釘にばかり目を奪われていた。
どうしたっていうんだ。
松本さん、ありがとう。」
へっぴりー伊東は、松本さんと固い握手を交わしたのです。
へっぴりー伊東のほほには、一筋の涙が光っていました。
*握手と涙はうそです。
松本さんのアイディアに、
座布団10枚!
発想の転換。青天の霹靂。目からうろこ。です。
小屋に戻り、釘を真っ赤に焼き、ゆっくりと基盤にくっつけます。
すると、ハンダがわずかに溶け、
手を離すと、釘が基盤にくっついたではありませんか。
ついに、釘が。釘が・・・。
へっぴりー伊東は、ふるえる手でインバータをバッテリーにつないでみます。
すると、ランプがピカリ!
「やったー! やったー!大成功!!」
インバーターは奇跡の復活をとげたのです。
伊東の目には、遠く輝くマッキンリーの頂が・・・。
よくやった、へっぴりー。
そして、これが、その奇跡のハンダ付けです。
しっかりとハンダで固定された釘は、
キャンプが終わるまで、きっちりとその役目を果たしたのです。