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取材14日目 ピータースバーグ

水曜日, 7月 14th, 2010

ピータースバーグの街中に積み上げられた薪 

7月14日

雨です

しかも、寒い。

朝目が覚めると寒いのです。

なのに、ここは、南東アラスカ。

北極圏よりも、アンカレッジよりも南なのです。

今日の空撮は延期。
明日の午前中になりました。

朝食は、スーザンさんの作ってくれたパンとコーヒー。
目がやっと覚めました。

今日の松本さんの仕事は、ボートのエンジンをとりに行くこと。
松本さんのボートはゴム製です。
まあ、海水浴で使うゴムボートが少し頑丈になった感じです。
そのゴムボートにエンジンを乗せてクジラを撮影するのです。

南東アラスカの海は、岩が多く、ボートがよく衝突するらしく、
慎重な操縦が必須です。

松本さんは、岩が書かれている地図を買い込み、入念にチェックします。

夏でも、海の水温は低いので、海に落ちると大変です。

松本さんのエンジンは、15年間使い続けているもので、
今回も修理したものをとりに行きます。

アラスカでは、やはりヤマハとかホンダとかが信頼性が高く、ついでに値段も高く、
みんなほしがっているのですが、

残念、松本さんのエンジンは、アメリカ製です。

エンジンは、ドンさんが運転する大型トラックで一緒にとりに行ってくれました。
ドンさんは、親切です。

ところで、松本さんは、昨日、この大型トラックを借りたのですが、
エンジンをふかすばかりで、一向に前に進まず、
ほとんど暴走族状態で町内を走り回りました。
多分、近所の人は、ドンさんがどうかなった・・・のではないかと思ったことでしょう。

さて、エンジンの調達も終わり、僕は、ピータースバーグの雑観撮影です。

ピータースバーグは、漁師町で小さな漁船がひしめき合って係留されています。
ひしめき合うボート、そして、電柱にとまるハクトウワシ。
なかなか絵になる風景なのですが、いかんせん、どんよりと曇り、
寒々とした風景です。

と思いきや、さっそく、ぽつりぽつりと雨。
またもや雨野郎が降ってきやがりました。

今回は、とにかく雨の可能性が非常に高いので、
撮影も雨対策が必要です。

こんなとき、1人での撮影は、本当に難しく感じます。
カメラは2台。
三脚やバッテリー、マイク、その他、たくさんの機材。
何かをあきらめなくては撮影は出来ません。

ビデオカメラのレンズフードは、キャンプ用のお皿で急遽、製作、
めちゃくちゃかっこわるいのですが、レンズに雨がつきにくくなりました。

ところで、アラスカの人は、皆、雨が降っても傘をささないし、カッパを着ません。
服のフードを被るだけ。
濡れても平気です。

松本さんは、朝から、「今日は寒くない。半袖でも大丈夫なくらいだ」
「傘をさしているのは、観光客だけだ」
「自分は、濡れても乾くから大丈夫だ」
と言い張り、
さらには、傘もささず、カッパも着ずに、町をうろうろしていました。
僕は、もちろん、カッパを着て、万全の服装です。

何度「寒いでしょ?」と聞いても「寒くない」「こんなもんだ南東アラスカは」と言い張ります。
僕の口からは白い息が・・・。
現地の人もほとんどが長袖のフリースとか着てます。
松本さんは、かなり強情です。

武士は食わねねど高楊枝・・・とはこのことだと強く思いました。

夕方、松本さんは、ポツリ・・・「ウー、さむ」

それなら、最初からそう言えばいいのに・・・.

そうそう、ピータースバーグを歩いていると、野いちごがたくさんなっています。
赤いのやらオレンジやら、ついでにブルーベリーもなっています。
地元の人はとらないのでしょうか。

本当に自然豊かなところです。

それから、驚いたのが、お店の店員さんが皆、明るくて親切だということ。
機材の雨対策のパーツを買いに行った時、強面のスキンヘッドのお兄さん。
レジに並ぶと、「どこから来たんだい?」と声をかけてくれるし、
金額に端数が出ると、「大丈夫、こっちで払っておくから端数はいらないよ」と。
さらには、日本のお金ってどんなだい?

結局、1000円札をドルと替えてあげました。

スキンヘッドのお兄さん、スゴく喜んでました。

本当に、本当に、アラスカの人たちは、なんでこんなに優しいのでしょうか。
日本人が失っているものをこの地で見たような気がします。

それから、「ノリオ・マツモト」がこちらでスゴく有名だと言うことも知りました。
たくさんの人が知ってますし、
いろんなお店にも松本さんの写真を印刷したものが売っています。

明日は、熊を撮影するため、カシーツクリークに向け、ボートで船出です。

松本さん、いい写真が撮れるといいです。

松本さんは、僕がブログを書いている横で、寝袋に入り、落語を聞いています。

寝袋の中からヘラヘラと笑い声だけが聞こえます。

冬のマッキンリーでも落語を聞くそうです。

多分、誰もいないマイナス40℃のかまくらの中にもヘラヘラと言う笑い声だけが響いていることでしょう。

今日も、遅いのでもう寝ます。