子供の頃、はじめて‘終戦’を意識したのは TVの中の甲子園かもしれない。

暑い夏・・
そうめんや西瓜を食べながら。
扇風機にあたりながらゴロゴロと。
学校のプールに行く前に。
夏休みの宿題は後回しにして・・ 
―― 毎日見ていた夏の高校野球中継

ある日、試合を中断して、グラウンドの選手も観客もじっと動かなくなった。
正午のサイレンとともに 

  ―― あの日、今日が 戦争が終わった日なんだと知った。 

あの場所で、黙祷を捧げるために 今日の甲子園に行くことにした。