『IFの思い出。そして空の蒼』

In Categoryヒコヒコ日誌
By田中和彦

先週来。過去作品の資料の”おかたづけ”を続けています。

子規

この8年前のラジオドラマは、”漱石と子規の友情は「源範頼(義経の兄です)」が共通キーワードだった”という仮説で創った作品でした。
範頼の墓が伊予市の鎌倉神社にあります。明治の頃、そこには子規も漱石も出かけ、それぞれに句を残しています。

ラジオドラマとして読み返してみると・・・脚本に面白みがない!! (笑)

高校生の恋みたいに、一生懸命書きすぎている気がしました。ラジオマンの愛おしい失敗作です。
但し、エンドタイトル曲に使った「イフ」(ブレッド)は、ラストに二つの句を読んだナレーター・片倉ごんさんの声に実にマッチしていました。曰く・・・

鶺鴒(せきれい)よこの笠叩くことなかれ(子規)
範頼の墓濡るるらん秋の雨(漱石)
・・・・それぞれ、範頼の墓の前で詠んだふたりの俳句です。

ラジオから。
耳から入ってきた音、音楽、思い出は永遠ですね。

※     ※     ※     ※

昨夜からいらしているTBSラジオの社長さんとランチに向かう時、空の蒼があまりに澄んでいることに気がつきました。
10数年に渡って、首都圏で圧倒的に聴取率首位をとっているキー局のトップが視察に来ていただけるって、南海放送ラジオは幸せものですね。
文豪二人に愛された範頼くらい幸せだと、僕は思っています。

青空